VMDとは売場づくりのノウハウ・ビジュアルマーチャンダイジング
VMDとは、Visual Merchandising (ビジュアル・マーチャンダイジング)の略で、売場づくりのノウハウのことです。お客様が売場に興味・関心を抱き、売場を回って、商品を選んで、理解して、買うシーンを想定した売場づくりの手法です。VMDには4つの要素があります。
VMDの4大要素
「どんなところで何を売ってもよい」ということであれば、体育館に商品を集めて売ってもいいかもしれませんが、購入するお客様は少ないでしょう。ネットで買った方がラクだからです。VMDはリアルな店舗をベースにした考え方ですので、下記の4つの要素が必要なのです。
ショップ空間
インターネット販売と違い、物販は店というハコの中で行われます。このハコはブランドや取扱商品、業種・業態によって変わります。ドラッグストアと百貨店とで違いはありますし、A百貨店とB百貨店でも違います。
品揃えと展開
品揃えとは、ショップのコンセプトに合ったモノを揃えるということです。商品が入荷すると、お客様が買い物しやすいように分類を決め、それに沿って売場のレイアウトや什器、通路を決めていきます。それを展開といいます。
ディスプレイ
買い物に来たお客様は、ディスプレイによって買い物行動が左右されます。ディスプレイとは展示や陳列のことで、それぞれにお客様に対する役割が決まっています。
体験販促
お客様に購入を促すために何らかの店内体験をしていただくものです。マネキンによる試食や、美容部員による肌チェックなどはその例です。売上のバックアップをしてくれます。
VMDで売場の基準を決める
VMDとは店舗や売場という空間の基準をつくることです。基準には、「顧客目線に沿った基準」と「ブランドガイドラインに沿った基準」があります。店舗や売場にまだ何も基準が定まっていない場合は、お客様にとって心地よい売場(快場)かどうか?が基準を基準にしましょう。それが「顧客目線に沿った基準」です。一方、VMDを取り入れているブランドは、一定の基準「ブランドガイドライン」を持っています。それはいわば、売場づくりのルールブックといえます。
基準があれば、Good Show (よい見え方)、Bad Show (悪い見え方)が明確になり、どんな人が売場をつくっても、そのブランドらしい売場空間を保てます。
○何の売場かわかりにくい ○商品が選びにくい ○商品が理解しにくい ○売場に興味が持てない ○欠品している
○何の売場かよくわかる ○商品が選びやすい ○商品が理解しやすい ○売場に興味が持てる ○在庫がある
VMDのディスプレイ
買い物の現場である売場を整備。お客様が売場に誘発され、商品を見て、選んで、買うシーンを想定した売場づくりをVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)で視覚的に行います。仕入れ、売場レイアウト、ディスプレイ、商品展示などの売場構成要素を改善すれば、売り上げUPに結びつけることが可能です。
- VP -- ビジュアル・プレゼンテーション
- 売場に入りやすくするためのショーウインドウや入口のディスプレイをつくる。
- PP -- ポイント・プレゼンテーション
- 売りたいものを強調するディスプレイをつくる
- IP -- アイテム・プレゼンテーション
- 選びやすく、買いやすく、商品をきれいに陳列する
お客様の購買行動・嗜好を分析し、企業の商品・販売戦略に基づいてVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)を実施。顧客本位の売場に変身させます。